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東京佐川お兄さん事件 引きこもりお嬢様の誰にも言えない秘密
第6章 第6話 ずっと一緒にいたかった
仕事が休みだったある日の昼過ぎ、俺はスマホに志信さんからの着信が入っていることに気づいた。
「はい、佐川です」
「お兄さん、突然すみません。実はお兄さんに会いたくなっちゃって、今から家に来て貰えませんか……?」
「志信さん……今すぐ行きます。待っててください」
志信さんはただ単に俺に会いたくなったようなことを言っているが電話口の向こうで彼女が過呼吸になっていることは話し方からすぐに分かって、俺は仕事が休みでよかったと思いつつ彼女のマンションまで自家用車を走らせた。
以前渡されていた合鍵で玄関ドアを開けて入ると志信さんは玄関先で倒れていて、俺は慌てて彼女を抱き起こした。
「志信さん! しっかりしてください、もう大丈夫ですから」
「ありがとうございます……ちょっと不安定になっちゃって。ODとかはしてないので安心してください」
志信さんが精神科に通院してお薬を貰っていることは本人から聞かされていたので、少なくとも処方薬を一気飲みしたりはしていないと分かり俺はほっと安心した。
「私、お兄さんがいないともうだめです。こんなに依存してしまって、本当にごめんなさい……」
「いいんです、俺は志信さんが望んでくれるならいつでも結婚して一緒に暮らしますから。そんな風に泣かないでください」
志信さんは俺の腕の中でしくしくと泣き、俺はやはり不安定な彼女をどうか支えてあげたいと思った。
「はい、佐川です」
「お兄さん、突然すみません。実はお兄さんに会いたくなっちゃって、今から家に来て貰えませんか……?」
「志信さん……今すぐ行きます。待っててください」
志信さんはただ単に俺に会いたくなったようなことを言っているが電話口の向こうで彼女が過呼吸になっていることは話し方からすぐに分かって、俺は仕事が休みでよかったと思いつつ彼女のマンションまで自家用車を走らせた。
以前渡されていた合鍵で玄関ドアを開けて入ると志信さんは玄関先で倒れていて、俺は慌てて彼女を抱き起こした。
「志信さん! しっかりしてください、もう大丈夫ですから」
「ありがとうございます……ちょっと不安定になっちゃって。ODとかはしてないので安心してください」
志信さんが精神科に通院してお薬を貰っていることは本人から聞かされていたので、少なくとも処方薬を一気飲みしたりはしていないと分かり俺はほっと安心した。
「私、お兄さんがいないともうだめです。こんなに依存してしまって、本当にごめんなさい……」
「いいんです、俺は志信さんが望んでくれるならいつでも結婚して一緒に暮らしますから。そんな風に泣かないでください」
志信さんは俺の腕の中でしくしくと泣き、俺はやはり不安定な彼女をどうか支えてあげたいと思った。