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ハッテンlove
第2章 姫野のバスケ
「…そうか」

近藤くんは、面白くなさそうに言葉を返した。
子供扱いって、この年頃の子(僕もほんとは同い年だけど)は嫌がるよね。

「あ、そういうつもりじゃなくてね。僕はたださー…」
「わかってる。詮索されたくないんだろ」

雰囲気が少し悪くなったところで、ラブホ到着。
こんなんで大丈夫かなぁ?まったく。僕も失言だったね。

ちなみに。
近藤くんは、一番初めこそ荒々しかったけど、二回目以降からはものすっごく優しい。
僕のことを気遣ってくれるようなキスに愛撫。

最近では、主導権は半分あげてる。タチ側からリードしてもらった方が僕も楽だし、楽しいし。

なんか近藤くんの背中から不機嫌ーってオーラが立ち上ってるから、どうなるかなぁ?とちょっと不安だったりする。

近藤くんの雰囲気は、これからエッチするぞ!って感じじゃなくて。
ふぅ、と疲れたように、ベッドに腰を下ろした。

「ごめん。僕、君のプライド傷つけちゃった?」

なんせ、自分の姿を偽ってから…つまり約十年ほど、僕には友達がいない。
最近は、二宮くんや、まっつん達と喋ったりするけど。でも、彼らは僕にとって友達と言えるのか微妙なところだ。

こういう時、どうすれば近藤くんのご機嫌が直るのか、よくわかんなかったりするんだよね。


「プライドとか、関係なくてさ」

近藤くんは硬い表情のまま。近寄りがたいけど、僕は勇気を出して彼の隣に座った。
そして頭を肩にちょこんと乗せてみる。甘えてみました。

「なんつーか。お前って遠いなぁって…思ったんだ。俺ら、付き合ってるわけじゃねーし、お前遊んでそうだし…。右手使うよりお前とヤッた方がいいか…ぐらいな気持ちで。お前もそうなんだろうけど。なんか…急に虚しくなったんだ」

遠いかぁ…。僕が、本名も教えなくて。本当は高校生でクラスメートだけど、年齢詐称してて。
そりゃ、遠いよね。
僕は、こうして顔を晒したこの瞬間も、セクフレ達に全部を見せていない。これは裏の顔だから。
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