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ハッテンlove
第2章 姫野のバスケ
「じゃあ、もう逢うのやめる?」

言葉にした瞬間、心が寂しくなった。
ヒメじゃなくなったら、僕はただの嫌われ者のクラスメートだしさ。

あぁ…僕はやっぱり近藤くんのこと、特別に好きなのかも。
恋とかじゃないと思うけど、二宮くんなんかと一緒で…なんか特別なのかも。

「…僕は、誰とも特別に付き合うつもりはない。一生一人で生きていくつもり。でも君は違うよね。可愛い恋人が欲しいんでしょ?」

しばらく無言。
自分から振っておいてなんだけど、逢うのやめるって言われたら結構悲しい気がする。

だって…。まっつん達と遊ぶのも楽しいけど…でも。
近藤くんと待ち合わせって思った時、なんかワクワクしたんだ。

恋じゃないと思うけど。
正体知られたら恋どころじゃなくなるけど。(なんせ高感度の低さはあのGなみだし)

ふいに近藤くんが僕の身体をベッドにぱふっと押し倒した。
とっさに目を閉じたら、優しいキス。僕はすぐに彼を受け入れた。

身体の一部が絡まる感じ。僕の身体を熱くする。
その間、彼の手は僕のふわふわの髪を撫でる。そして腰をキュッと抱きしめた。

しばらくずっと、くちゅくちゅと音を立てながらキスを繰り返した。
角度を変えて、何度も。

優しいキスで心を溶かすように。


「お前さ…嘘…隠し事なしで付き合えるヤツとか…いないの?」

僕の心を抉るような言葉だったけど、その言葉には温かさがあって。
こんな隠しごとしかない人生ヤだな…なんて今さらながら思っちゃった。もう慣れたはずなのに。
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