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ハッテンlove
第2章 姫野のバスケ
「じゃ、one on oneやってみようか」

そろそろ二宮くん相手じゃ物足りなくなってきたよ。
二宮くんは運動神経はいいし、クラスでもうまい方だと思うけど。バスケ経験者じゃないし。
フェイクのパターンもわかってきちゃったし。なんなくボールを奪い、シュートを阻止出来る。

「ちょ…ッ!姫野ってマジで元バスケ部じゃないの?」

三敗した時点で、首をかしげている。
そんなわけねーって顔してるよね。

でも僕は小一でコバチを完成させた男だよ?それも自力で。
天才ってヤツだよ。

「そろそろ、他のも試してみようかな。近藤くんから借りた漫画に出てきた、なんとかって技できるかな?」
「お前やっぱすげーバカなんだな!出来るわけねーじゃん。もしあんなん出来たら、即NBAからスカウトくるよー」

近藤くんってば、二宮くん経由で漫画を貸してくれたのだ。
僕に直接コンタクトを取ることはしたくないらしい。(Gだしね)でも、「姫野に貸してやって」とわざわざ伝言に添えるくらいには、高感度は上がったようだ。

「始めから無理って諦めたらなにも始まらないよ」
「もう暗いよ?俺、これから彼氏にご飯作るから帰る。あ、姫野も来る?どうせ一人暮らしじゃん。四畳一間のアパートで一人ご飯は寂しくない?」

二宮くんは僕の家が築70年、四畳一間のボロボロアパート(家賃は二万円なり)で、寂しく暮らしているのも知っている。
生前の母は引っ越しばかりするせいで、常に貧乏だった。全国津々浦々のボロボロアパートを渡り歩き、最後に行き着いたのが今のアパート。

それにしても、二宮くんはこうやって食事の心配してくれてるんだから、嘘、隠し事をしないで付き合える唯一の人間なのかもしれない。

友達かどうかは…微妙だけど。

「僕はもうちょっと練習してからにする。君と彼氏のloveloveを見せつけられてもねぇ…。あ、でも。僕の目の前でエッチしてくれるんなら行くけど。もちろん、マニアックで鬼畜なヤツね」
「…絶対ヤだ。姫野ってやっぱ、バカでキモい」

そう言って、軽やかに二宮くんは去って行く。

僕は二宮くんのような、全力でぶつかっていけるような恋人…一生出来ないのかなぁ…なんて思ったら妬ましくなって、能天気な背中にボールぶつけてやりたくなったよ。
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