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ハッテンlove
第2章 姫野のバスケ
「姫野…立てる?」

最後はスタミナ切れで僕の負け。近藤くんがへたり込む僕に手を差し伸べてくれた。

なんというか…僕には縁のないと思っていた、オトコの熱い友情的ななにかが芽生えた瞬間?
「やるじゃねーか、お前」「お前もな」的なあれじゃないの?

「お前のスピードととっさの判断、すげーよ。ラグビー部来ない?スクラムハーフだったらちっこい方が有利だし、鍛えれば…お前の身体能力なら問題なくイケるんじゃね」

近藤くんは手放しに僕を称賛する。なんだかくすぐったいね。
でもラグビーかー…。興味あるけど、さすがにハードすぎじゃない?

「うーん…でも眼鏡がなー…」
「外せばいいじゃん」

簡単に言うね。君。
これは視力云々の問題じゃなくて、変装だから無理なの。

「ま…確かにラグビーは、他のスポーツよりも体格的なハンデがでかいかもなー…。でも面白いよ。あ…でも、バスケも面白いな。久しぶりにやったら楽しかった。ありがとな」

お礼言うならこっちの台詞だけどね。
練習付き合ってくれたわけだし。

流れで一緒に公園を出る。僕に合わせて歩く近藤くんは、気づけば駅と反対方向に…。

「近藤くん、駅あっちだよ?」

そう言うと、近藤くんは少し照れたように笑った。

「暗いから、送るよ」

暗いから送る…だって?急にナイトみたいなこと言っちゃって。

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