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ハッテンlove
第5章 友達
☆★☆
図々しくも二宮くんのベッドで朝寝。なぜか二宮家の猫もベッドの中に潜り込んできた。
猫のぬくもりを感じていると、どこか懐かしいような想いが蘇ってくる。
猫…?
猫じゃない。でも僕よりも小さい…。
「…づき」
「姫野?なに泣いてんの?」
ゆさゆさと肩を揺さぶられて、二宮くんが猫を僕の腕から抱きとる。「ミャア」と言いながら猫は腕をすり抜けて部屋の外へ出て行く。
寝ぼけ眼で部屋を見渡すと、精悍な顔つきをした体格のいい男がコーラを飲んでいるのが見えた。
一度だけ見たことがある、二宮くんの彼氏だ。
「…お前、なに泣いてんの?はひどくねーか?怖い思いしたんだろーが」
二宮くんの言葉に苦笑を浮かべながら、僕の方を見た。
「俺は古橋泰三。悠真が世話になってるようだな」
世話になってるのは今は僕のほうだけどね。
僕も自己紹介をしようとして…ハッと青ざめた。
ヅラ…ッ!ヅラしてないッ!
「姫野、泰三さんになら素顔でもいいって」
僕の不安を読みとったのか、二宮くんが言う。
ここがハッテン場だったら別にいいんだけど。昼間の日常空間だし、ヅラがないと心細いんだよ。
図々しくも二宮くんのベッドで朝寝。なぜか二宮家の猫もベッドの中に潜り込んできた。
猫のぬくもりを感じていると、どこか懐かしいような想いが蘇ってくる。
猫…?
猫じゃない。でも僕よりも小さい…。
「…づき」
「姫野?なに泣いてんの?」
ゆさゆさと肩を揺さぶられて、二宮くんが猫を僕の腕から抱きとる。「ミャア」と言いながら猫は腕をすり抜けて部屋の外へ出て行く。
寝ぼけ眼で部屋を見渡すと、精悍な顔つきをした体格のいい男がコーラを飲んでいるのが見えた。
一度だけ見たことがある、二宮くんの彼氏だ。
「…お前、なに泣いてんの?はひどくねーか?怖い思いしたんだろーが」
二宮くんの言葉に苦笑を浮かべながら、僕の方を見た。
「俺は古橋泰三。悠真が世話になってるようだな」
世話になってるのは今は僕のほうだけどね。
僕も自己紹介をしようとして…ハッと青ざめた。
ヅラ…ッ!ヅラしてないッ!
「姫野、泰三さんになら素顔でもいいって」
僕の不安を読みとったのか、二宮くんが言う。
ここがハッテン場だったら別にいいんだけど。昼間の日常空間だし、ヅラがないと心細いんだよ。