この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
籠の鳥
第7章 軋んだ心
椅子から立ち上がると、新さんの前に近付き そっと微笑む。
口を開かずに口角だけを上げて…
目は完全には開かずに黒目を半分隠すようにして…
あれから、2ヶ月、匠さんと望さんにみっちり躾られた仕草。
新さんの手が肩にかかりワンピースの肩紐をするりと落とす
肌を伝うワンピースが、胸の突起で止まる様にそっと胸の前に手を添えた。
「上出来だ。」
傍らで見ていた忍さんは、私のワンピースをそっと直して 頭をなでてくれる。
「そろそろ、次の躾に移っても良いだろう」
忍さんにソファに座る様に指示され ワンピースを脱ぐように言われる。
大丈夫…
匠さんに教えて貰った通りにすれば良いはず。
右手で、左の肩紐をずらして 少し恥じらう様に身体を捩って…
左手の薬指に引っ掛ける様に右肩にかかるワンピースの紐を外す。
背中を向けたまま 首だけを動かして忍さんを見上げると、
背中のファスナーが ゆっくりと下げられた。
胸の前で交差させた腕を下ろすと、肌の曲線をなぞる様にワンピースが滑り落ちた。
「はぁっ…」
緊張から 思わずため息が洩れると 忍さんの手が 顎にかかり俯いた顔を上向かせる。
「ふぁっ…」
恥ずかしいっ
顎を掴まれて顔を動かせない私は、視線だけを匠さんに向ける…
「匠?これは?」
うっ…
なんか失敗したのかな?
不安になる私に近付くと、匠さんがそっと私を抱き寄せる。
「可愛いでしょ?身体は淫らに誘うくせに、その表情は初で…
ギャップ?っていうのかな、やっぱり蓮の羞じらう表情は壊せなくってね」
匠さんは額にキスをして、忍さんを見つめる…
「悪く無いんじゃね? 色っぽいダケの女ならそこらにゴロゴロしてるし。
警戒して箱を開けたら 小動物が入ってましたって 面白いじゃん」
忍さんの後ろでソファに掛けていた新さんが楽しそうに話してた。