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人妻愛人契約
第6章 移りゆく季節の中で~冬、クリスマスベビー
11時、愛未の寝顔を見ながら、もうそろそろいいかな、と祐樹はスマホを手にとった。電話アプリから希実の名前を選んで掛ける。

呼び出し音が聞こえてきた。なかなか希実は出ない。まだ会食が終わってないのか、それともシャワーでも浴びてるのか。この時間なら寝てはいないはずだが……。

諦めて後でかけ直そうと思ったとき、ブツッと音がして、

「祐樹? どうしたの?」

希実の声が聞こえてきた。

「ごめん。まだ仕事中?」

「ううん。もう終わった。これからシャワーを浴びるところ」

「そうか。実は、愛未のプレゼントなんだけど、今日、テレビを見てたら、魔女っ娘セイラのピンクの声優が出てて、それを見た愛未が、この子の衣装が欲しいって言うんだ」

「え、赤の子じゃないの!?」

「そうなんだ。どうもお友達の子がピンクの衣装を持ってるみたいで……」

「ああ、萌恵ちゃんね。この間、誕生日のプレゼントでもらったって言って着てた。それで愛未も欲しくなったんだ……。わかったわ。ピンクを買っていく」

「よろしく頼みます」祐樹は電話を耳に当てたままペコリと頭を下げた。「ところで会食の方はどうだった? うまくいった?」

「もちろん、うまくいったわ」

「どんなこと話したの?」

「あ、……………………」

電波の具合が悪いのか、希実の声がよく聞こえない。

「希実さん、ごめん、聞こえなかった。もう一度言ってくれる」

「……………………」
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