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第6章 移りゆく季節の中で～冬、クリスマスベビー

クリスマスイブ、祐樹はみんなに無理を言って、希実と一緒に休みをとることにした。

「久しぶりに親子三人でゆっくり過ごそう」と言うと、希実は、「嬉しいけど、忙しい時期に、みんなに悪いわ」と顔を曇らせた。しかし、慎吾や星奈までも「たまには休んでください」と言ってくれると、ようやく表情を緩め、「じゃあ、みんなからのクリスマスプレゼントだと思って甘えるか」と言ってくれた。

希実はオーブンでローストチキンを焼き、祐樹はわざわざ隣町まで行って人気のケーキを買ってきた。

家族三人でのささやかなパーティーが始まると、愛未は、はしゃいで、保育園で習ったという歌と踊りを披露してくれた。いつの間にこんなことができるようになったのか。我が子の成長に驚きながら、祐樹は目を細めた。

「すごいね。愛未、とっても上手よ」

希実も笑いながら手を叩いている。祐樹は、幸せをかみしめながら、二人の姿をスマホに収めた。