この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
人妻愛人契約
第7章 移りゆく季節の中で~春、パンドラの箱
10分ほどで作業は終わった。
「これで大丈夫だ」
祐樹はパソコンを再起動し、動作を確認した。特に問題はない。ソフトもちゃんと起動する。
「念のためデータファイルに問題ないか確認しておいたほうがいいな。三河屋さんは、データには触るなと言っていたけど、ファイルのプロパティを見るくらいなら問題ないだろう」
データが入っているフォルダは1つしかなかった。「Lovers Memory」というフォルダ名がついている。
「恋人たちの思い出か」
祐樹はクリックした。
「何だよ、これ――」
中には20個くらいのフォルダが入っていた。Arisa、Aya、Hitomi……全て女性の名前らしきフォルダ名がついている。Nozomiという名前もあった。
嫌な予感がする。
祐樹は、Nozomiというフォルダをクリックした。
動画ファイルが並んでいた。日付がファイル名になっているようだ。
一番古いファイルは、昨年4月になっている。あの日だ。
まさか――!
心臓が早鐘を打った。かつて妄想した淫らな映像が再び頭の中に浮かんできた。股間のモノが硬くなっていく。
果たして、本当にそういうものなのか。見たかった。見て確認したかった。
でも……。
ファイルは絶対いじらないという善一との約束がある。それに、これはパンドラの箱だ。見たら最後、自分がどうなるかわからない。おかしくなってしまうかも知れない。希実との関係だって壊れてしまうかも知れない。
祐樹は、じっと画面を見つめた。
5分くらいそうしていただろうか。額に汗が浮いてきた。
「ふう~」
祐樹は大きなため息をついた。
でも、少しくらいなら……。
マウスを動かし、カーソルを4月の日付のファイルの上に置く。あとは人差し指に力を入れるだけだ。
「すう~、はあ~」
息を大きく吸って、吐き出してから、
「いくぞ」
マウスをクリックしようとした、まさにその時だった。
コン、コン、コン。
ドアを叩く音が聞こえた。
「これで大丈夫だ」
祐樹はパソコンを再起動し、動作を確認した。特に問題はない。ソフトもちゃんと起動する。
「念のためデータファイルに問題ないか確認しておいたほうがいいな。三河屋さんは、データには触るなと言っていたけど、ファイルのプロパティを見るくらいなら問題ないだろう」
データが入っているフォルダは1つしかなかった。「Lovers Memory」というフォルダ名がついている。
「恋人たちの思い出か」
祐樹はクリックした。
「何だよ、これ――」
中には20個くらいのフォルダが入っていた。Arisa、Aya、Hitomi……全て女性の名前らしきフォルダ名がついている。Nozomiという名前もあった。
嫌な予感がする。
祐樹は、Nozomiというフォルダをクリックした。
動画ファイルが並んでいた。日付がファイル名になっているようだ。
一番古いファイルは、昨年4月になっている。あの日だ。
まさか――!
心臓が早鐘を打った。かつて妄想した淫らな映像が再び頭の中に浮かんできた。股間のモノが硬くなっていく。
果たして、本当にそういうものなのか。見たかった。見て確認したかった。
でも……。
ファイルは絶対いじらないという善一との約束がある。それに、これはパンドラの箱だ。見たら最後、自分がどうなるかわからない。おかしくなってしまうかも知れない。希実との関係だって壊れてしまうかも知れない。
祐樹は、じっと画面を見つめた。
5分くらいそうしていただろうか。額に汗が浮いてきた。
「ふう~」
祐樹は大きなため息をついた。
でも、少しくらいなら……。
マウスを動かし、カーソルを4月の日付のファイルの上に置く。あとは人差し指に力を入れるだけだ。
「すう~、はあ~」
息を大きく吸って、吐き出してから、
「いくぞ」
マウスをクリックしようとした、まさにその時だった。
コン、コン、コン。
ドアを叩く音が聞こえた。