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人妻愛人契約
第10章 恋人たちの思い出~秋、溺れゆくカラダ
夕方、希実からラインで「トークイベント無事終了! 現在、打ち上げ中!」というメッセージと一緒に写真が送られてきた。ステージの上にリーブス・ゼータのキャラクターのコスプレをした女将たちがズラリと並んでいる。

主役はもちろん希実だ。女将たちの真ん中でリナのコスプレをバッチリ決めていた。

隣にステラがいた。この目鼻立ちがくっきりした美女は祐樹にも見覚えがある。ホテル四季の女将、琴音だ。胸が大きく、ふくよかなステラになっていた。

希実の足下に愛未も写っていた。白いレオタードの上にボレロとミニスカートを着て、剣を持っている。かわいいリナだ。

その他、戦士だけじゃなく王女や村娘、敵方のシードの幹部もいた。希実が指導したのだろう、どのコスプレもレベルが高く、見ごたえがあった。さぞかし会場は盛り上がったに違いない。

写真はもう一つあった。コスプレをしたまま、みんなで食事を取っている写真だ。テーブルにはチャンプルーや海ぶどうといった沖縄料理が並び、それぞれ手に好きな飲み物を持って、カメラに笑顔を向けていた。

希実も笑っていた、青い色の飲み物を掲げ、弾けるような笑顔を見せている。この明るい笑顔から、あの動画の中の淫らな希実を想像することは誰もできないだろう。見ていて祐樹はやるせなくなった。

「楽しそうだね」と祐樹が送ると、すぐに「楽しいよ」と返ってきた。

「気をつけて楽しんできてね」と返す。

希実から「はーい」という返事とニッコリマークが届いた。

ふう〜。祐樹は深いため息をつき、スマホの画面をオフにした。
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