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人妻愛人契約
第10章 恋人たちの思い出~秋、溺れゆくカラダ
「あ、三河屋さんですか。希実は、ハロウィンの片づけで旅館組合の事務所に行って、まだ帰ってきてないですけど」

「え、まだ片付けをやってるんですか。それは申し訳ないな……ハァハァハァ……」

「三河屋さん、またお身体の具合が悪いんですか?」

「そうなんですよ。ここのところ朝晩冷えるでしょう。それで昨日からちょっと……。そんなもんで、今日も一足先に帰らせてもらった次第です」

「そうですか。どうぞお大事になさってください」

「ありがとうございます……ハァハァハァ……」

善一は、スマホのマイクを希実の口に近づけようとした。

希実は、片手で善一の腕を必死に抑え、遠ざけようとしている。もう一方の手で口を覆ったまま頭を激しく左右に振っている。黒い三角帽子の下で栗色に染めたショートボブの髪がフワリフワリと揺れ、淫らに喘ぐ顔にほつれかかる。

「それで用件は、何でしょうか?」

「明日の理事会で、希実さんに今日のイベントのことを報告してもらいたいんです。そのことを希実さんに伝えておいてもらえませんか。詳しいことは、また明日の朝、連絡するので」

「わかりました。伝えておきます」

「ところで、深田さん、今日の希実さんの写真は撮りましたか?」

「撮りましたけど、それが何か」

「希実さん、きれいでしたよね。黒い衣装がとてもセクシーでたまりませんでした。股間がうずうずしちゃいましたよ。あの衣装を着たままの彼女とやったら、きっとすごく興奮するでしょうね……ククッ……」

善一は、空いているほうの手をオフショルダーになった衣装の胸元から入れて乳房を揉んだ。希実はもうイキそうなのか。目をきつく閉じ、顔を赤く上気させている。

「な、何を言ってるんですか!」

「深田さんは、やったことがありますか?」

「そんこと、あるわけないでしょ」

「もったいないな。きっと、すごく気持ちいいと思いますよ……ハァハァ……」

善一は腰を振りながら、楽しそうに目の前でよがっている希実を見ている。

「いい加減にしてください! もう切りますよ!」

「すみません。すみません。もう終わりにしますから……」

善一が腰を強く打ち込んだ。

「んんッ!」

希実が黒いワンピースに包まれた背中をのけ反らした。
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