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人妻愛人契約
第11章 恋人たちの思い出~冬、電話の向こうで
12月、20畳はある大きなリビングに希実は入ってくると、着ていたトレンチコートを脱いだ。黒いタイトミニのスーツを着ている。

「わあ、すごい。きれい」

そのまま希実は、大きな窓に向かって歩いていった。窓の向こうには、大都会の夜景が広がっている。少なくとも30階くらいの高さはあるようだ。

「そうだろう。この景色が目当てで、この高層マンションを買ったんだ」

善一の声が聞こえた。

「あそこに見えるの、東京タワーでしょう?」

希実が首を伸ばした。

「どれどれ……」善一も希実の背後にやってきて希実と同じように首を伸ばす。「そうだな。あれは東京タワーのようだな」

「え、ちゃんとわかってないの!?」

「このタワマンを買ったのはつい最近だからな。不動産屋も東京タワーが見えるとは言ってなかったし」

「うそ。ちゃんと聞いてなかったんでしょう。それでよく買ったわね」

「まあな」

善一が後ろからハグするように希実を抱きしめた。

「ダメよ。12月の分はもう終わったんだから」

「そんなこと言って、なんで俺についてきたんだ」

「お茶に誘われたからよ。お酒を飲んで喉が渇いたから。お茶を飲んだら、ホテルに帰るわ」

「そんな寂しいこと言うなよ」

善一は、希実のうなじに口づけすると、片手を下半身に這わせ、ピチピチの太腿を撫でた。
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