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人妻愛人契約
第12章 恋人たちの思い出~春、被虐の悦楽
「え!?」

希実の身体が固まった。後ろを振り返り、大きく開いた目で善一の顔を見た。

「来たか」

善一は嬉しそうに顔を綻ばせていた。

「旦那さま、まいりました」

襖の向こうから沙耶の声が聞こえてきた。

「おう、待ってたぞ、入れ」

善一が言うと、希実は、待って、と叫び、慌てて善一から離れようとした。

しかし、善一は逃がさなかった。希実の腰を両手で鷲掴みにしてグイッと引き付けた。肉棒が希実の身体奥深くまで入り、尖端の膨らみが子宮を突き刺した。

「あんッ!」

たまらず希実は喘ぎ声を漏らした。

「失礼します」

襖が開いた。クリーム色の着物に朱色の帯を締めた沙耶が、ひざまずいて下を向いていた。

その姿勢のままゆっくりと顔を上げる。

黒目勝ちの大きな瞳。その視線が、明るい茶色の瞳を大きく開き、沙耶のほうを見ている希実の視線とぶつかった。

「あら、希実さんじゃありませんか。いらしてたんですね」沙耶は、フフッと口元を歪めると、「お楽しみのようですね。よろしいこと」皮肉たっぷりの表情で言った。

「沙耶さん、お願い、見ないで」

希実は、顔を真っ赤にして、沙耶から逃げるように目をつぶり、顔を横に向けた。
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