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人妻愛人契約
第12章 恋人たちの思い出~春、被虐の悦楽
「あッ、ダメっ……」

希実が眉を顰め、顔を横に伏せた。辛そうに腰を捩っている。

そのまま沙耶はオモチャを前後に動かした。クチュ、クチュ、クチュ……。卑猥な水音を立てながら、黒い物体が希実の身体を出入りする。

「気持ちいいでしょう」

沙耶は微笑みながらグイグイと奥を突き上げる。

「ハァハァハァ……あッ、あッ……うッ……んんーッ……」

希実の喘ぎ声が大きくなっていく。

やがて、白い肌がほんのりと赤く染まってきた。

「沙耶さん、本当にもうダメっ、やめてっ」

肩を小刻みに震わせながら希実が叫んだ。

「どうしたんですか? イッちゃいそうなんすか?」

手を止めて沙耶が聞くと、希実はハァハァと熱い息がを吐きながら泣きそうな顔で頷いた。

沙耶はニコリと笑った。

「いいんですよ、希実さん、遠慮しないで。笑ったりしませんから、思い切り気持ちよくなってくださいね」

オモチャのレベルを上げた。

ブォーン。希実の身体の中から聞こえる音が大きくなった。卑猥な振動が子宮を揺さぶり、身体全体が痺れていく。

「そんなっ……沙耶さん、お願いですっ、やめてっ……とめてぇぇぇっ!」

希実は顔を激しく左右に振って喚いた。バサッバサッとショートの髪が揺れ、希実の顔にほつれかかる。

「へへへ。希実、大人しく沙耶の手で天国に行け」

善一が笑いながら言った。希実のうなじに舌を這わせる。

「嫌ですっ、いやああああっ」

希実が叫んだ。背中をのけ反らし、腰を突き上げるようにして激しく揺すった。

「そろそろゴールしましょうか」

沙耶は、ラストスパートとばかりにオモチャを勢いよく動かした。

希実が全身の筋肉を強張らせた。

「ハァハァ……ダメっ、イッちゃうっ……イッちゃうっ、イッちゃうっ……ううッ……イクぅぅぅぅぅッ!」

希実は腰を大きく突き出すと、雷に撃たれたようにガクンガクンと震わせた。襞肉がオモチャをギューッと食い締める。全身がプルプルと痙攣している。

「すごい――」希実の締め付けの強さに沙耶は目を丸くした。「旦那様が夢中になるわけですね」

「そうだろう」

善一が嬉しそうに言った。

沙耶がオモチャのスイッチを切り、手を離した。

襞肉に喰い締められたままのオモチャは、魚がかかった釣り竿のようにビクンビクンと震えていた。
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