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第12章 恋人たちの思い出～春、被虐の悦楽

チラッと見た希実は、頬をぽっと赤く染めて、逃げるように顔を横に背けた。

「さすがにもう何だかわかるようだな。フフフ。この前、沙耶が使ったのとは違って小ぶりだが、クリを吸うところがついてて、これがすごく気持ちいいらしい。一度使うと病みつきになるらしいぞ」

善一は、オモチャにローションをたっぷりと塗りつけてから、膨れた尖端部分を大きく開いた希実の股間に近づけていく。

「やめてっ。そんなもの使わないでっ。許さないわよっ」

希実は前回沙耶にさんざん嬲られたことでオモチャの恐ろしさを知っている。顔を蒼くしながら、異物の侵入を防ごうと必死に股を閉じたようとした。

太腿の筋肉が緊張し、足首を拘束しているベルトがピンと張った。だが、足を閉じることはできない。敵にどうにでもしてくれというように城門は開きっぱなしになっている。

「面白い。どう許さないんだ」善一は笑いながら、ミニスカートをまくりあげた。レオタードのクロッチ部分を横にずらし、指を使って割れ目を左右に開く。「見ろ。お前だって興奮してるじゃないか。ビショビショになってるぞ」

善一はせせら笑った。

「くっ……」

希実は悔しそうに顔を歪めると、観念したように力を抜き、明るい茶色の瞳を閉じた。