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人妻愛人契約
第12章 恋人たちの思い出~春、被虐の悦楽
「入れるぞ」

善一は、尖端を秘孔に当て、ゆっくりとオモチャを押し込んでいく。すでに甘い蜜を滴らせている希実の柔肉は難なくそれを飲み込んでいった。

「うっ――」

希実は歯を食いしばって屈辱に耐えている。

全部入り切ると、善一は、こっちもしっかり当てないとな、と言って、敏感な蕾を刺激するための部分の位置を動かし、タコの吸盤のような丸い穴に包皮を剥いた肉芽がすっぽりと収まるように調整した。

「いくぞ」

善一がスイッチを入れた。

ジーッという振動音とトトトと空気を吸いだすような音がわずかに聞こえてきた。刺激が少ないのか、希実の表情はほとんど変わらない。険しいままだ。

「レベルを上げようか」

5段階くらい一気に上げた。音が大きくなった。

「んッ……」

希実が額に皺を寄せた。善一は、さらに2段階くらいレベルを上げて、

「このくらいにしておこうか」

オモチャから手を放し、レオタードのクロッチを使い、抜けないように固定した。薄い生地を通して、オモチャのLEDが点滅しているのが透けて見える。

善一は、正面の椅子に座って希実の様子を観察しはじめた。

「こんなことして、何がおもしろいの。解いて」

希実は、必死に身体を揺すっていた。眉間に皺を寄せ、美しい瞳で善一の顔を睨んだ。

しかし、善一はニヤニヤしているだけでまったく動こうとしない。言葉すら発しない。じっと希実の様子を観察している。

それに気づくと、希実は、

「まったくあなたって人は――」

恨むように、そこまで言って言葉を切った。そして、運命を受け入れた贄のように静かに目を閉じて、顔を横に伏せた。
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