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人妻愛人契約
第12章 恋人たちの思い出~春、被虐の悦楽
善一が希実に自分の子どもを産めと言うのは11月に続いて2回目。執着しているようだ。しかも今回は希実の方から求めさせようとしている。たちが悪い。

孕ませて初めて本当に自分の女になるとでも思っているのだろうか。生まれてくる子どものことなんてまったく考えてないに違いない。せいぜい育てる金を出せばいいくらいにしか思ってないのだろう。経営者としてどんなに優秀だろうと、男として、人間として最低のクズ。ゲス野郎だ。

そんなゲス野郎に、真面目で賢く、優しい妻であり、母であり、仕事のパートナーとしても尊敬している女性である希実が夢中になっている、いや夢中にさせられているのが、祐樹は悔しかった。いいように弄ばれ、肉欲を煽られ、身体をトロトロに蕩けさせられている。そして、そんな希実の姿を見て興奮している自分が、たまらなく情けなかった。

「言えないのか」

口元に冷酷な笑みを浮かべて善一が言った。

「そ、それは――」

「言えないならしかたない」

善一がオモチャを押し込んだ。

「いやあああ――っ! ごめんなさい、言いますっ。あなたの子どもが欲しいですっ、善一さんの子どもが欲しいっ、あ、ああああっ!」

「いいぞ、いいぞ。その調子で、精子をくださいって言ってみろ」

「精子をくださいっ……ハァハァ……善一さんの精子をわたしの中に出してくださいっ……ハァハァハァ……お願い、これで許して……」

「フフフ、いいだろう。最後にしてやろう。思い切りイクといい」

善一はオモチャのレベルを最高にした。

「え、そんなああああぁっ……んんんッ……本当にもうダメっ……やめてっ、とめてぇぇぇっ……ハッハッハッハッ……んッ、んんんんッ……ああッ……ハッハッ……祐樹、助けてぇぇぇぇっ……あっ、あっ、ああああああ――っ!」

希実は腰を突き出すように背中を大きく反らした。手首と足首を拘束しているベルトが切れそうになるくらいピンと張り、希実の柔肌にギューッと食い込んでいく。そして、

「イクぅぅぅぅぅぅぅぅ――っ!」

お腹の底から絞り出すような叫び声とともに、希実の括れた腰がガクンガクンと震えた。下腹部の筋肉が波を打ち、太腿が激しく痙攣している。

ようやく善一がオモチャのスイッチを止めた。

「はっ、はっ、はっ……」

希実は過呼吸ぎみに肩で呼吸している。唇はわなわなと震え、目が虚ろになっていた。
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