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人妻愛人契約
第13章 奪還
しばらくすると、
「……ごめんなさい」
俯いたまま希実がポツリと言った。
「謝ってくれるんだ。よかった」
祐樹は答えた。
「……動画ってたくさんあるの?」
「最初に三河屋さんに行ったときのものから毎月1本づつ、全部で11本あった」
「……そんなに」
「ああ。理事長室で撮ったのもあったよ」
「くっ……」希実が呻き声を漏らした。「……全部見たの?」
「全部見た」
「……そう」
そのまま希実は黙った。祐樹も何も言わず、希実が再び口を開くのを待った。
5分くらい経っただろうか。希実が口を開いた。
「……離婚……だよね」
「離婚はしない」
驚いたように希実が顔を上げた。
希実は泣いていた。目が真っ赤になっている。
「どうして? キミを裏切ったのに。愛未がいるから?」
「もちろん愛未のことはある。でもそれだけじゃない。希実さんが好きだから。愛してるから。愛人契約を始める前にも言っただろう。僕の気持ちは今も変わってないよ」
「そんなこと言わないでよ……」
希実は手で顔を覆うと、声を上げて泣き出した。祐樹は黙ってそれを見ていた。
「……ごめんなさい」
俯いたまま希実がポツリと言った。
「謝ってくれるんだ。よかった」
祐樹は答えた。
「……動画ってたくさんあるの?」
「最初に三河屋さんに行ったときのものから毎月1本づつ、全部で11本あった」
「……そんなに」
「ああ。理事長室で撮ったのもあったよ」
「くっ……」希実が呻き声を漏らした。「……全部見たの?」
「全部見た」
「……そう」
そのまま希実は黙った。祐樹も何も言わず、希実が再び口を開くのを待った。
5分くらい経っただろうか。希実が口を開いた。
「……離婚……だよね」
「離婚はしない」
驚いたように希実が顔を上げた。
希実は泣いていた。目が真っ赤になっている。
「どうして? キミを裏切ったのに。愛未がいるから?」
「もちろん愛未のことはある。でもそれだけじゃない。希実さんが好きだから。愛してるから。愛人契約を始める前にも言っただろう。僕の気持ちは今も変わってないよ」
「そんなこと言わないでよ……」
希実は手で顔を覆うと、声を上げて泣き出した。祐樹は黙ってそれを見ていた。