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人妻愛人契約
第2章 三河屋
「身体の具合が良ければ、明日、祐樹と二人で泊まる支度をして来てくださいって言ってた。ああ、お腹が痛くなりそう」
希実の頭が、さらに下がった。
「そうか」祐樹の顔も辛そうに歪んだ。「でも、なんで僕も一緒なんだろう。希実だけでいいはずじゃないか」
希実は顔を上げると、瞳を祐樹に向けた。
「祐樹にも一度、サンガのサービスを経験してもらいたいんだって。別に変なことをするわけじゃない、祐樹の部屋もちゃんと用意するって言ってた」
「そう言われると、断るのは失礼かも知れないけど……。でもさあ、なにもそれを一緒の日にすることはないのになあ」
当然だが祐樹は乗り気ではない。
「三河屋さんが、そう言うんだから、しかたないわ。それに祐樹が来てくれると、助かることが一つだけあるし」
「なに? そんなことあるの?」
「沙耶(さや)さんよ。三河屋さんに行けば、どうしたって顔を合わせなければいけないでしょう。ちょっと、ねえ……一人だと心が折れそうで……」
「そういうことか」
沙耶とは、サンガの女将を務める足立沙耶のことだった。希実より3つ若い28歳。元看護士で、善一の愛人の一人だ。これから善一に抱かれる希実のことを、おそらく興味津々で見てくるに違いない。そんな同性の目を希実は気にしてるわけだ。なんとも切ない希実の心情が、男の祐樹にも理解できた。
「お願い、一緒に行ってくれないかな。三河屋さんも変なことはしないって言ってるし。嫌になったら途中で帰ってもいいから」
透き通るような明るい茶色の瞳が、すがるように祐樹を見つめてくる。
「希実さんがそう言うなら、わかった。行くよ」
しぶしぶという感じで、祐樹が頷くと、希実の表情が和らいだ。
「ありがとう」
希実は、祐樹の頬っぺたに、チュッと軽く口づけをしてくれた。
希実の頭が、さらに下がった。
「そうか」祐樹の顔も辛そうに歪んだ。「でも、なんで僕も一緒なんだろう。希実だけでいいはずじゃないか」
希実は顔を上げると、瞳を祐樹に向けた。
「祐樹にも一度、サンガのサービスを経験してもらいたいんだって。別に変なことをするわけじゃない、祐樹の部屋もちゃんと用意するって言ってた」
「そう言われると、断るのは失礼かも知れないけど……。でもさあ、なにもそれを一緒の日にすることはないのになあ」
当然だが祐樹は乗り気ではない。
「三河屋さんが、そう言うんだから、しかたないわ。それに祐樹が来てくれると、助かることが一つだけあるし」
「なに? そんなことあるの?」
「沙耶(さや)さんよ。三河屋さんに行けば、どうしたって顔を合わせなければいけないでしょう。ちょっと、ねえ……一人だと心が折れそうで……」
「そういうことか」
沙耶とは、サンガの女将を務める足立沙耶のことだった。希実より3つ若い28歳。元看護士で、善一の愛人の一人だ。これから善一に抱かれる希実のことを、おそらく興味津々で見てくるに違いない。そんな同性の目を希実は気にしてるわけだ。なんとも切ない希実の心情が、男の祐樹にも理解できた。
「お願い、一緒に行ってくれないかな。三河屋さんも変なことはしないって言ってるし。嫌になったら途中で帰ってもいいから」
透き通るような明るい茶色の瞳が、すがるように祐樹を見つめてくる。
「希実さんがそう言うなら、わかった。行くよ」
しぶしぶという感じで、祐樹が頷くと、希実の表情が和らいだ。
「ありがとう」
希実は、祐樹の頬っぺたに、チュッと軽く口づけをしてくれた。