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人妻愛人契約
第2章 三河屋
そのあと二人はベッドに入った。実は、祐樹は女性の経験がなかった。そのことを素直に告げると、

「……わたしも初めてなんだ」

希実は恥ずかしそうに言った。

「え!?」

祐樹は驚いた。希実みたいな活発な美人が男と付き合ったことがないとは思ってなかったからだ。

「そんな顔しなくてもいいじゃない。しかたないでしょう。いい人が現れなかったんだから」

希実は、赤く染まった顔を横に向けて言った。

正直、祐樹は戸惑った。希実は、祐樹が好きで受け入れようとしてくれているのか。それとも一時的な気分の高まりで、しようとしているだけなのか。

「僕でいいの? 後悔しない?」

祐樹は聞いた。すると希実は、腕を祐樹の首に巻き付けてきた。

「相変わらず、真面目なんだね。でも、キミのそういうところ、好きだよ。いつもわたしのことを思ってくれてるところ」希実は微笑んだ。「後悔なんてしない。するわけないよ。キミが好きだから。大好きだから」透き通るような瞳が輝いている。

祐樹は、感激で胸が震えた。希実は、本当に自分を選んでくれたんだ――!

「希実さん、ありがとう! 僕も希実さんが好きだ! 大好きだ!」

祐樹は、希実を思い切り抱きしめた。
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