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人妻愛人契約
第15章 新しい夫婦のかたち
翌朝、みんなが出てくる前に、祐樹は事務所の中を調べてみた。どこかにあの動画をとったカメラがあるはずだ。

確か動画は高い位置から撮られていた。だからパーティションを超えて、祐樹の姿を捉えることができたんだ。

高いところ……。

祐樹の目が神棚に向いた。

「ん!?」

神棚の隣に置いてあったふくろうの置物がない。

もしかしたら、あのふくろうの中に盗撮用のカメラが隠してあったのでは。角度も昨日見た映像と合う……。

祐樹は事務所の中を探してみた。しかし、ふくろうの置物はどこにも見つからなかった。

祐樹の疑問は、徐々に確信に変わっていった。

あの置物の中にカメラが隠してあったんだ。昨日、誰かがそれを隠したに違いない。善一が盗撮した動画を祐樹に見せたことを知って証拠隠滅を計った。おそらくそれも善一の指示でやったのだろう。でも、誰が……。

善一本人はずっと祐樹たちと一緒だったからふくろうを隠すことはできない。沙耶もだ。希実もカメラの存在を知らないと言っていたから、わざわざふくろうを隠す理由がない。それ以外の人物のしわざに違いない。

怪しいとすれば、あのふくろうの置物を置いた人物だが……。

「確か、慎さんが置いたんだよな。商売繁盛の縁起物と言って」

まさかとは思うが、慎吾が……。

「いやいや、そんなことあるはずない」祐樹は頭を振った。「でも、どうやって手に入れたか、慎さんに確認する必要はあるな」

祐樹は、慎吾が出てくるのを待つことにした。
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