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人妻愛人契約
第3章 初めての夜
和やかとは程遠い、ぎすぎすした雰囲気の中で食事は進んだ。豪華な料理が、次々と運ばれてきたが、希実も祐樹もほとんど箸をつけなかった。一人、善一だけが、上機嫌で酒を飲み、箸を動かした。
「それにしても、希実お嬢様とこんなふうに食事ができるとは思いませんでした。感無量ですよ」
善一は、冷酒の入ったぐい吞みをあおりながら、希実にねっとりとした視線をむけた。
「深田さんは、希実さんが高校生のとき、温泉街のキャンペーンガールをしていたのをご存知ですか?」
「いえ、知りませんが」祐樹が答えると、希実が、「あれは父に頼まれて、しかたなくやったんです」と言った。
「そうでしょう、そうでしょう。でも、パンフレットに載った浴衣姿は素敵でした。それにプールで撮った水着の写真。この辺りの男は、みんなアレにお世話になったものです。かくいう私も、年甲斐もなく世話になりました」
善一は、右手を前に突き出し、軽く握って上下に動かすと、ガハハハと笑った。希実は、嫌そうに顔を顰めている。
祐樹は、さっき善一を尊敬してしまいそうになったことを後悔していた。いまは軽蔑の念しか湧いてこない。こんな下品な男の手にかかるのかと思うと、希実が不憫でたまらなかった。
「それにしても、希実お嬢様とこんなふうに食事ができるとは思いませんでした。感無量ですよ」
善一は、冷酒の入ったぐい吞みをあおりながら、希実にねっとりとした視線をむけた。
「深田さんは、希実さんが高校生のとき、温泉街のキャンペーンガールをしていたのをご存知ですか?」
「いえ、知りませんが」祐樹が答えると、希実が、「あれは父に頼まれて、しかたなくやったんです」と言った。
「そうでしょう、そうでしょう。でも、パンフレットに載った浴衣姿は素敵でした。それにプールで撮った水着の写真。この辺りの男は、みんなアレにお世話になったものです。かくいう私も、年甲斐もなく世話になりました」
善一は、右手を前に突き出し、軽く握って上下に動かすと、ガハハハと笑った。希実は、嫌そうに顔を顰めている。
祐樹は、さっき善一を尊敬してしまいそうになったことを後悔していた。いまは軽蔑の念しか湧いてこない。こんな下品な男の手にかかるのかと思うと、希実が不憫でたまらなかった。