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人妻愛人契約
第3章 初めての夜
「いやあ、本当に素晴らしい。まさにお二人の愛と同じというわけですね」

善一に言われ、さすがにちょっと恥ずかしくなったのか、希実の頬がポーッと赤くなった。

「ま、まあ……」

首を少し傾げ、視線を善一から逸らした。そんな希実のハニカム姿をいかにも面白いというようにニヤニヤしながら善一は見ている。

「ところで、2をやられたなら、もちろんフリオのところもご覧になってるんですよね」

希実の肩がビクッと動いた。怯えるような目で、善一の顔を見上げる。

祐樹は、やはり出たか、と思った。ゲーム好きなら誰もが知ってる有名なエピソードだからしかたないが……。

フリオ・テネブル。シードの幹部。リーブスの元リーダーで氷の戦士だった男だ。リーブス時代、リナを好きになるが相手にされず、それが原因でリーブスを抜けてシードのメンバーになってしまう。2では、シードにつかまり拘束されたダンの目の前で、フリオがリナを犯す場面が出てくる。ファンの間で極端に評価が割れた、いわくつきのエピソードだ。

「あそこはアニメで描かれましたが、とてもよく描けてましたよね。リナが、見ないで、と叫びながらイッてしまうところなんかは、その辺のエロアニメよりも強烈でした」

「もちろん知ってますが、一番嫌いなシーンです」

希実は、苦虫を嚙みつぶしたような顔をした。

「そうですか。私は一番気に入ってるシーンですけどね。とくにイクときのリナの目……青い目がトロンと虚ろになるところなんか最高でした」

善一は口元を歪めてククッと笑った。きっと希実と姿を重ねて想像しているに違いない。希実もそう思ったのか、ブルッと身体を震わせた。
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