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人妻愛人契約
第5章 移りゆく季節の中で~秋、素足の魔女
「それで要件は、何でしょうか」

「明日の理事会で、希実さんに今日のイベントのことを報告してもらいたいんです。そのことを希実さんに伝えておいてもらえませんか。詳しいことは、また明日の朝、連絡するので」

「わかりました。伝えておきます」

「ところで、深田さん、今日の希実さんの写真は撮りましたか」

「撮りましたけど、それが何か」

「希実さん、きれいでしたよね。黒い衣装が、とてもセクシーで、たまりませんでした。股間がうずうずしちゃいましたよ。あの衣装を着たままの彼女とやったら、きっとすごく興奮するでしょうね」

善一は、ククッと下卑た笑い声を上げた。

「な、何を言ってるんですか!」

「深田さんは、やったことがありますか?」

「そんこと、あるわけないでしょ」

「もったいないな。きっと、すごく気持ちいいと思いますよ」

はぁはぁはぁ、再び善一の息が聞こえてくる。

「いい加減にしてください! もう切りますよ!」

さすがに祐樹もムッとして受話器に向かって怒鳴った。

「すみません、すみません。もう終わりにしますから……」さすがに善一も慌てたようだ。気まずそうに口ごもりながら、「……中に出しますけど、いいですよね」と言った。

「え、何ですか? 聞き取れなかったんですが」

祐樹はイライラした。早く電話を切りたい。

「あ、すみませんでした。写真のことです。私も撮ったんですが、希実さんの写真を組合のホームページの中に出したいと思いましてね。きれいに撮れたもんですから……はぁはぁ……中に出してもいいですかね?」

「それはかまいませんが……」

「ありがとうございます。いやあ、深田さんの許可が頂けて最高に嬉しいです。早速手配しましょう。ではこれで」

電話が切れた。
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