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絶対に許さないからね
第16章 絶対に許さないからね
 息がうまくできなくて、
それなのに気持ちいいのが、
もっとどんどん上乗せされていくようで、
思わず銀ちゃんにしがみつき、
背中に爪を立てていた。
美香美香と切羽詰まった声で何度も呼ばれ、
ああ銀ちゃんがくる、と感じていた。

「ああ、美香、いくっ」

 銀ちゃんの腕に力がこもり、
わたしはがっちりと抱きしめられた。
重くて苦しくて、恍惚としてしまう。
わたしの中で、銀ちゃんが弾けたのがわかった。
どくんどくんと、ああ注がれてるって感じる。
一番幸せな気持ちに支配されていく。

 銀ちゃんもわたしも汗だくだった。
暑いのに離れたくない。
銀ちゃんとわたし、ふたりだけの世界に、
現実のいろいろが戻ってくる。
時計の秒針の音、清潔なシーツ、
やわらかいタオルケットの感触、
ふたりの荒い息づかい。
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