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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第10章 グラビアデビュー

トイレから解放されると
「さあ、反省会だよ」と圭子は局アナに連れられて番組企画室へと向かわされた。

部屋には木ノ下ディレクターをはじめ
編成局長やらテレビ局のお偉いさんも顔を出していた。

圭子が入室するや否や
「君ぃ!とんでもないことをしてくれたね!」と
圭子が詫びを入れる前に一喝された。

「も、申し訳ございませんでした」

蚊の鳴くような小声で詫びながら
圭子はチラッと木ノ下の顔を窺った。
元はといえば、あんたがローターを私の膣に仕込んだからじゃないの!と恨めしそうな視線を送った。

「しかしまあなんだな、視聴者ってのはトラブルを期待しているものなのかねえ」

圭子を睨み付けていた編成局長の眼差しが
急に柔和な目になった。

「原稿も読めずにしどろもどろになったお天気えねえさんが色っぽかったと賛辞のメールが山ほど届いているのだからわからんものだねえ」

「いっそのこと、お天気おねえさんの悶えシリーズとでも銘打って名物コーナーにでもしましょうか?」

我が意を得たりと鼻息も荒く木ノ下は得意気な顔をした。

「そう言うわけにもいかんだろ
それに、彼女にグラビアを撮らせてくれと依頼が来ているんだから」

もちろん受けたまえよ、うちの局に紹介料としてそれなりの金額を振り込むといっているんだから。

圭子の了承なしに
編成局長はグラビアの依頼を勝手に引き受けたと
事後承諾で悪いけど、それで今回の番組に穴を空けたことをチャラにしてやると息巻いた。

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