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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第10章 グラビアデビュー
「幸恵、圭子の事は知っているよね?
彼女が今回の撮影モデルなんだ
到着して早々にモデルを務めたから疲れていると思うんで、彼女をマッサージしてやってくれないか?」
「はい、お坊っちゃまがそう仰るのなら
拙いマッサージではありますが
精一杯、圭子さんにリラックスしてもらえるように頑張ります」
幸恵はそう言うと
私に任せてねと言わんばかりに圭子に向かって微笑んだ。
「すいません、よろしくお願いします」
大助かりだった。
慣れない撮影モデルなどをしたものだから
体に余計な力が入って、あちらこちらがガチガチだったからだ。
「三階の貴賓室を使いなさい
あの部屋のベッドが一番大きくてクッションもいいから」
浅香にそのように命じられて
「わかりました、では、案内しますわ
圭子さん、どうぞこちらへ」と
幸恵は圭子を慈しむように肩を抱いて部屋に案内した。
もともとは小さいながらも観光ホテルとして建てられた物件だけあって、
浅香が「貴賓室」と呼んでいたその部屋は
圭子やスタッフに与えられたどの部屋よりもゴージャスでベッドなどは天蓋が施されていた。
「まあ!素敵なお部屋だわ」
圭子は初めて見るスィートルームなる部屋の豪華さに目を白黒させた。
「このベッドでお休みになられたら
私のマッサージなど必要がないほどリラックスできるかもしれませんね」
さあ、どうぞこちらに横になってくださいなと
羽毛布団を捲って圭子にベッドインしてくださいと誘った。