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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第12章 嵐の夜
スマホのライトで足元を照らしながら
「ほら、足元に気をつけて」と
いかにも幸恵を気遣うフリをして
カメラマンは幸恵の肩をしっかりと抱いて体を密着させた。
「いえ、大丈夫ですから」
最近は浅香家の主である久と、その息子である準に抱かれているので、密着されて肩を抱かれると自然と女の園が潤ってきてしまう。
『だめだめ!
私は浅香家の方々にこの体を捧げてゆく覚悟なんだから他の男によろめいてはいけないんだわ!』
何とかカメラマンと体を離そうと試みるが
男のがっしりとした手からは逃れることが出来ない。
「ほら、大浴場に到着しましたよ」
さあ、早く裸になって湯に浸かってくださいと
幸恵の体を労るフリをして、なんとかその熟れた女体のヌードを見てやろうと企んでいた。
「恥ずかしいですわ…」
拒みたいのだけれど
体の震えが止まらない。
どうやら体の芯まで冷えきってしまっているようなので、背に腹はかえられぬと思いきって脱衣を試みた。
しかし、雨に濡れて張りついたブラウスは簡単には脱げない。
「脱ぎにくいんじゃありませんか?
僕が脱衣を手伝ってあげましょう」
カメラマンの男にしたってずぶ濡れで体が冷えきっているので、ブラウスのボタンを外す指先が震えて上手く外せない。
もっとスマートに脱衣させたかったが
まるで飢えた狼が餌にありついたかのように
少々乱暴にブラウスを剥ぎ取ってしまう。
「あなたのワイシャツも濡れて脱ぎにくいんじゃありませんこと?」
今度は私が脱がせて差し上げますわ
幸恵の指先も震えてはいたが
さすがに女性だけあってササッと脱がしてくれる。
「ブラも…ブラジャーも外してあげましょう」
これも彼の善意なんだから拒むのは失礼かと思って
「ではお願いします」と背を向けた。
ブラのホックを外してしまうと
白い肌が目に飛び込んでくる。
このまま羽交い締めにしたい衝動にかられるのをグッと我慢した。