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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第16章 玉の輿

「もういい…」

最後まで見ようともせずに
久は動画を停止した。

「どこで道を踏み外したのか…
女っ気のない奴だとは思っていたが
まさか男色だとはなあ…」

椅子の背もたれに身を任せて
久は残念そうに天井を見つめた。

『根っからの男色ではないはずだわ…
その証拠に私が筆下ろしをしてあげた時にはあんなに喜んでいたもの…』

そうすると…準は両刀使い?
久ほどではないけれど
圭子も寒気がして体をブルブルと震わせた。

「こんなことが世間にバレたら、わが社の株価はどんどん落ちてしまうだろう…
それは投資家たちがわが社に背を向けるに等しい」

ここはひとつ、次期社長である準がノーマルな男だということをアピールせねばなるまい。
そこで久の脳裏にひとつの案が生まれた。

「圭子…偽装結婚の片棒を担いでくれないか」

それは何を意味するのか
久の真意が掴みとれずに、圭子は思わず「は?」と問いただしてしまった。

ガバッ!

突然、久が椅子から崩れ落ちて
圭子の目の前で土下座した。

「だ、だんな様!何を?」

訳がわからず圭子は狼狽えた。

息子はノーマルな男で
ちゃんとした女を嫁に迎えるのだと世間にアピールしたいのだ!
久は土下座の頭をあげようともせずに
それどころかさらに頭を下げて絨毯に額を押し付け始めた。

「だんな様!頭をおあげくださいな」

圭子も思わず久に向き合う形でひざまずいて久の手を取った。
その手に重なるように久が圭子の手を握りしめる。

「頼む!お前の人生をわが社の将来に捧げてくれ!
準と…息子と仮面夫婦でもいいから入籍してくれ!」

久の思いもよらぬ提案に
圭子はどういうことなのかと久の真意を確かめた。

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