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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第3章 お天気ねえさん、本格デビュー
メイク室に顔を出すと
メイク担当の八木沢という男が
「おっ!来たね
さあさ、そこに座ってちょうだい
昨日は時間がなくて応急処置で済ませたらしいけど
今朝は徹底的にやるわよ~」と
まるで格闘家のように指をポキポキ鳴らした。
それはメイクというよりも
ある意味魔法のようだった。
メイクされていくと
自分ではなく、全く別の女性が鏡に写っていた。
「これが…私?」
「バッチリよね
あんたさぁ、ちゃんとメイクすればけっこういい女なのよ
土台がいいからこちらもメイクのやりがいがあるわよ」
ドライヤーを器用に操り
ボサボサの髪もとんでもなく艶が出て
お見合い写真として残して起きたいほどだった。
「圭子ちゃん、メイク終わった?」
サブディレクターの男が「これ、今日の衣装だからね」と
ピンクのナース服を持ってきた。
昨日はメイド服だったし、絶対に彼の趣味なんだわと
衣装を手にしてキッと睨んでやった。
「そうそう、スポンサーの意向でね、
今日もとびっきりのミニだからテレビの前の野郎たちの目を楽しませてやろうね」
そう言いながら
さらにニヤニヤして「ついでに下着はスポンサー様の『エロエロジャパン』からこれを履けというご指名だよ」と彼から手渡されたのが、新作の下着モデルをしてくれと、昨日ホテルで履かされた例の紐パンツだった。
「ええ~!これを履くのぉ?」
これじゃノーパンと一緒じゃないと思ったけれど
あの浅香さんを失望させたくなくて
仕方なく紐パンツを履いた。