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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第3章 お天気ねえさん、本格デビュー

幸恵は25歳の時に大失恋をして
何もかもがイヤになって
橋の上から身を投げて死を選ぼうとした。

そこに現れたのが『エロエロジャパン』という会社を立ち上げたばかりの、浅香久だった。

「ねえ君、バカなことはやめなさい」

「ほっておいて下さい!
私なんて生きていく値打ちもない女ですから」

「そんな事はないだろう
女の色香に満ちたいい女だよ」

失恋した女に男の甘い囁きは心に滲みた。


そして、幸恵は浅香のメイドとして
恋も捨て、女を捨ててひたすら浅香家に尽くしてきた。
ご主人様と奥さまの間には、
未就学の一人息子の準がいて、
幸恵は、準を我が子のように育ててきた。

まだまだ子供だと思っていた準に手を引っ張られて
ソファの隣に座らされて、この時初めて、
子供だと思っていた準が、いつしか男に成長したのだなとイヤでも気づかされた。

「幸恵さん、あんた、いい匂いだね」

浅香が幸恵の首筋に顔を近づけて
うなじの匂いをクンクンと嗅いだ。

「冗談はやめて下さいませ
朝から洗濯とかしていて動きっぱなしだから汗臭いでしょ?」

「そうかい?そういえば少し汗ばんでるね
でも、不思議だよね。
男の汗はやけに酸っぱくて不快な臭いだけど
女の汗って男をそそる魅力があるよね」

そう言って浅香は悪戯心で
幸恵の汗ばんだうなじをペロリと舐めた。

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