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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第4章 木ノ下ディレクター
ピピピピ…
スマホのアラームのけたたましさに
ようやく圭子は眠りから目覚めた。
ボーッとしながら
この後、何か用事があったっけ?と
眠け眼を擦りながらスケジュールを反芻した。
『そうだ!食事会だったわ!』
急いでシャワーを済ませ、
いつものようにトレーナーを着てデニムを履くと
化粧もそこそこに慌てて部屋を飛び出した。
テレビ局に出向くと、
玄関ロビーにディレクターの木ノ下がおしゃれなスーツ姿で出迎えてくれた。
「おいおい、ディナーに行こうってのに
お前、そんな格好で行くのかよ」
まさか、それなりのお店に連れていってもらえるなんて思いもしなかったから、髪の毛のセットもせずにポニーテールで髪を束ねて
メイクもファンデーションと口紅ぐらいだった。
「ちょっと来い」
木ノ下は圭子を衣装部の部屋に連れ込んだ。
「こいつにワンピースでも貸してやってくれ」
衣装部の山下という女にそのように命じると
「伝票がないと貸せませんよ」と
冷たくあしらわれた。
「そこを何とか頼むよ
俺とお前の仲じゃないか」
猫なで声を出して木ノ下が山下の尻を撫でる
「もう!仕方ないわね
おねだりを聞いて上げるわ
その代わり…近々抱いてよね」
そう言って微笑むと、圭子にワンピースを貸してくれた。
「あの…衣装部の女性とはどのような関係ですか?」
「ん?山下玲子か?
まあ、いわば俺のセフレの一人だよ」
さらりと大胆な発言をする木ノ下に圭子は目を丸くして驚いた。