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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第1章 お天気ねえさん

「下村!頼む!お前が代役で出ろ!」

「えっ?私?」

「おい!メイク係!早くこの女にメイクしろ!
そしてそこのお前!衣装部に行って何でもいいから衣装を借りてこい!」

指名された音響係の男は「はい!」と言うや否や
調整ブースを飛び出していった。

「あと8分だ!間に合わせろ!!」

緊張感で調整ブースがシーンとなった。

「はい!そこに座って!」

メイク係が圭子の顔を覗き込んで
手早くメイクを始める。

「あと5分!」

「くそっ!間に合わないか?」

「衣装、これでいいっすかね?」

音響係がブースに飛び込んできたのはいいが、
その手に握られていたのはメイド服だった。

「お前なぁ…趣味が悪すぎだろ!」

罵倒したが、衣装を再び取りに行かせる時間もない。

「それでいい!早く着替えさせろ!」

衣装係を兼ねるメイク担当の女が
「あんた、早くその服を脱いで!」と
この場で下着姿になれと怒鳴った。

「ええっ!?ここで?」

「お前の下着なんて誰も見ねえよ!
早く着替えてスタジオに降りろ!!」

木ノ下の目が血走っていた。
拒もうものなら往復ビンタを食らわさせそうだった。

恥を忍んで圭子は下着姿になる。

「誰も見ねえよ」と罵倒したわりに
木ノ下は目を皿にして圭子の下着姿を拝んでいた。

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