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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第5章 ヘアメイクの八木沢くん
「なあ、一発中だしをしたんだから
二発、三発とやりまくっても同じだろ?
ベッドに来いよ
また気持ちよくさせてやるからよぉ」
バスルームで股間を洗って
バスタオルで体を拭く圭子をベッドに来いよと木ノ下は誘ってくる。
「もう、あなたとはセックスしません!」
「おいおい、あんなに喘いでおきながらそれはないだろ?
なあ、悪いことは言わないよ
俺と組もうぜ、俺とお前なら、良い番組を作っていけると思うんだよ」
「真っ平ごめんだわ」
彼の機嫌を損なって番組を降ろされてもいい。
また、AD(アシスタントディレクター)に戻されてこき使われてもかまわない。
妊娠したら産みたきゃ産め、堕ろすんなら堕ろせと
女の体を労(いたわ)るどころか、
性処理の道具として女を見下す目の前の男が鳥肌を立てるほどに嫌いになった。
木ノ下は、自分のセックスに自惚れていた。
圭子にセックスしまくることで
自分を忘れなれない体にして
もう自分から離れられない女に仕上げようとしていた。
そうすることで圭子を他局に引き抜かれることも
今の番組から降板を願い出て来ることもないと
信じて疑っていなかった。
だが、圭子は今まで木ノ下が抱いてきたような
やりマンの女達とは違い、ピュアな心の持ち主だっただけに
木ノ下の思惑は逆目に出てしまったことに気づいていなかった。