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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第6章 浅香夫妻

「警察を呼びますわよ!」

部屋から出れないのならと
瑠璃子はベッドルームに小走りで向かって
ベッドの枕元の内線電話に手を伸ばそうとした。

受話器を持ち上げるよりも先に
瑠璃子の体は突き飛ばされて
ベッドに押し倒された。

「ヘルプ!!」

とりあえず大きな声を出さなければと
悲鳴をあげようとしたら彼の大きな手で口を塞がれた。

「ナニモシナイヨ」

片言の日本語で男はそういった。
どうやら日本語を話せるようだった。

「オワビ…ドリンク…OK?」

突然に連れ込まれて驚いたけれど、
どうやら喫煙のお詫びに一杯どうですか?と
そう言っているのだとわかった。

「ノーサンキューよ
帰らせてもらうわ!」

ベッドから立ち上がろうとしたら
男は「ソウイワズ…Kiss Me Please」と
褐色の顔を近づけて来て
いきなり瑠璃子にキスをした。

『やめてください!誰か!誰か助けて!』

そのように叫んだつもりでも
瑠璃子の声は男の口の中に吸収されて
モゴモゴとした呻き声となっていた。

馬乗りされて
男の体重を受け止めることになる。
筋肉質で体格の良い彼は見た目以上に重かった。

腕を押さえ込まれて
ベッドに磔(はりつけ)状態にされ、
顔中にキスの雨が降らされた。
瑠璃子の顔にキスをしながら
「ニホンノオンナダイスキ!
イイコトシマショ」と彼の唇は瑠璃子の顔から移動して
胸元のデコルテを舐め始めた。

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