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お天気お姉さん~明日、晴れるかな~
第7章 視聴率ダウン

視聴者は現金なもので
圭子が出演するお天気コーナーまでは期待の現れか
少しずつ数字が伸びてきていたものの
圭子が普通のスカート姿でパンチラもなく、
おまけに厚化粧だとわかった瞬間に 視聴率はほとんど0になっていた。

「おいおい!こんなことじゃ、この番組は潰されてしまうぞ」

苛立つ木ノ下は調整ブースが禁煙とわかっていながら
堂々と胸ポケットからタバコを取り出すと
口に咥えてシュボっとジッポーライターで火を着けた。

慌てたサブの男が
自分が飲みかけのコーヒーが入った紙コップを差し出して
「ダメですよ!早く火を消してください!!」と
木ノ下に叱りつけた。

まだ番組はエンディングを向かえていない。
放送中に非常ベルでも鳴り出したら
冗談じゃなく番組がつぶされてしまう。

「ノーパンにでもさせて股間を撮した方が良かったですかねえ」

圭子担当の2カメの男が冗談とも取れない言葉を発した。

「ノーパン?バカ野郎!
一瞬とは言え遮るものがない股間を撮したら
それこそ放送倫理にひっかかっちまうよ!
それに、スポンサーの下着を履くというのがCM提供の約束ごとなんだから他社のパンツももちろんダメだしな」

放送が終了するやいなや
木ノ下は圭子を呼び出した。

「悪いが、浅香さんのところへ行って様子を伺ってこい」

菓子折りなんざ持っていかなくてもいいぞ!
なんなら一週間分のパンツをまとめてもらってこい!

苛立つ木ノ下の口調は
ヤクザ紛いのようにドスが効いていて怖かった。

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