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結子の場合
第4章 燃え上がる嗜虐心
ホテルに戻ると、由悠季はばったりとベッドに倒れ込んだ。マスクも取り去り、うすく化粧をした由悠季はまるで犯されそうになったオンナのようにぐったりとしてはあはあと肩で息をしている。
もう、堪らなかった。
愛おしくて仕方がなかった。
私の胸に色々な感情が去来した。
「この人の、このオトコの、秘密を私は、私だけが知っている」
絶対に裏切られないという確信。
それは愛に似た深い安心感を私に与えた。
その時私は初めて、由悠季の写真を携帯に収めた。
一枚撮ると止まらなかった。色々な角度から、顔や女装した身体を撮り続けた。
ーこの人は完全に私のモノなんだ。
写真を撮り終わると、私はぼんやりと宙を見つめている由悠季に口づけをした。
いいや、私の主観的には、由悠季の口を「犯した」のだった。
何度も何度も、深く、深く・・・
自分でもびっくりするくらいの唾液の音を立てて、由悠季の口を貪った。
限界だった。
食べてしまいたいほどの深い感情を他人に持ったことがなかった。
この瞬間、もう、私は戻れない所まで来てしまったことを悟った。
この事があってから、由悠季との逢瀬の機会がどんどん増えていった。
最初は遠慮がちに月に2回ほどの逢瀬が、隙を見つけては会うというように、ほぼ毎日になるのは時間の問題だった。
私は由悠季の会社や自宅の住所も聞き出した。
由悠季に私との連絡専用のメールアドレスを作らせた。
その一つ一つが、もう言い訳できない、私が由悠季を支配する過程だった。
生まれてから、男性を「責める」なんて考えたこともなかったのに、
夫や子どもが寝静まった後に、スマホでHなサイトやAVを見ては、次はどんなことを由悠季にさせよう、言わせよう、してやろう、言ってやろうと、そう考える毎日だった。
逢えるのは夫や子どもがいない平日の昼間と、土曜日の午前中、それから、夫も残業で、子どもたちも塾で帰りが遅くなる金曜日の夕方だけだった。
それしか会えないのがもどかしいほど、私は由悠季との関係に溺れていった。
ただ、一度も、私自身への挿入は許していなかった。
それが、最後の夫や家族に対する私の忠義だったのだ。
今から思えば、馬鹿らしい言い訳だった。もう、身も心もとっくに裏切っていたのに、
「ペニスをヴァギナに挿入していない」
というだけで貞節を守っていると思い込もうとしていたのだ。
もう、堪らなかった。
愛おしくて仕方がなかった。
私の胸に色々な感情が去来した。
「この人の、このオトコの、秘密を私は、私だけが知っている」
絶対に裏切られないという確信。
それは愛に似た深い安心感を私に与えた。
その時私は初めて、由悠季の写真を携帯に収めた。
一枚撮ると止まらなかった。色々な角度から、顔や女装した身体を撮り続けた。
ーこの人は完全に私のモノなんだ。
写真を撮り終わると、私はぼんやりと宙を見つめている由悠季に口づけをした。
いいや、私の主観的には、由悠季の口を「犯した」のだった。
何度も何度も、深く、深く・・・
自分でもびっくりするくらいの唾液の音を立てて、由悠季の口を貪った。
限界だった。
食べてしまいたいほどの深い感情を他人に持ったことがなかった。
この瞬間、もう、私は戻れない所まで来てしまったことを悟った。
この事があってから、由悠季との逢瀬の機会がどんどん増えていった。
最初は遠慮がちに月に2回ほどの逢瀬が、隙を見つけては会うというように、ほぼ毎日になるのは時間の問題だった。
私は由悠季の会社や自宅の住所も聞き出した。
由悠季に私との連絡専用のメールアドレスを作らせた。
その一つ一つが、もう言い訳できない、私が由悠季を支配する過程だった。
生まれてから、男性を「責める」なんて考えたこともなかったのに、
夫や子どもが寝静まった後に、スマホでHなサイトやAVを見ては、次はどんなことを由悠季にさせよう、言わせよう、してやろう、言ってやろうと、そう考える毎日だった。
逢えるのは夫や子どもがいない平日の昼間と、土曜日の午前中、それから、夫も残業で、子どもたちも塾で帰りが遅くなる金曜日の夕方だけだった。
それしか会えないのがもどかしいほど、私は由悠季との関係に溺れていった。
ただ、一度も、私自身への挿入は許していなかった。
それが、最後の夫や家族に対する私の忠義だったのだ。
今から思えば、馬鹿らしい言い訳だった。もう、身も心もとっくに裏切っていたのに、
「ペニスをヴァギナに挿入していない」
というだけで貞節を守っていると思い込もうとしていたのだ。