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♥crack an APPLE♥
第2章 光の見えない籠の中で甘い唄を
「なにが……そんなに嫌なわけ?」
秋埜は心底理解できない、といった風な視線を巴月に投げかける。
巴月は俯き、唇を震わせながら小さな声で問に答えた。
「……私は……貴方に触られるのが、いや……」
「わけわかんねぇ。そうは見えないけど?」
「好きな人が、いるの……! その人以外の男の人に触られたくない……!」
「……」
絞り出すように叫んだ巴月の顔を、秋埜がじろりと覗き込む。
何かを探るように、静かに。
そしてやがて、クツクツと笑い出す。
肩を震わせ、口元を抑えて、眉を歪め、馬鹿にするようにその言葉を吐き出した。
「ばっかじゃねぇの?」
「……え?」
「目の前に俺がいるのに、他の男のこと考えるんだ?」
「何言って……きゃっ」
ぐるりと世界が反転する。
気付けば巴月は秋埜に押し倒されていた。
秋埜は心底理解できない、といった風な視線を巴月に投げかける。
巴月は俯き、唇を震わせながら小さな声で問に答えた。
「……私は……貴方に触られるのが、いや……」
「わけわかんねぇ。そうは見えないけど?」
「好きな人が、いるの……! その人以外の男の人に触られたくない……!」
「……」
絞り出すように叫んだ巴月の顔を、秋埜がじろりと覗き込む。
何かを探るように、静かに。
そしてやがて、クツクツと笑い出す。
肩を震わせ、口元を抑えて、眉を歪め、馬鹿にするようにその言葉を吐き出した。
「ばっかじゃねぇの?」
「……え?」
「目の前に俺がいるのに、他の男のこと考えるんだ?」
「何言って……きゃっ」
ぐるりと世界が反転する。
気付けば巴月は秋埜に押し倒されていた。