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♥crack an APPLE♥
第2章 光の見えない籠の中で甘い唄を
「そんなつまんねぇこと考えてないで愉しいことだけ考えようぜ。そうすれば極上の快楽を得られるってもんだ」
「あ、貴方と一緒にしないで……! 私は誰でもいいってわけじゃない……!」
「だ・か・ら! その考えを捨てろって言ってんだよ! そんなにその男がいいなんて言っているなら……」
「あっ、いや、やめて……!」
秋埜は巴月の手首をガッチリと押さえ込んで唇を重ねてきた。
巴月が逃げようと抵抗すると今度は頭を掴んでそれを許そうとしない。
唇を割って、舌を差し込んでくる。
「――っ」
また、あの感覚。
頭が真っ白になるような、痺れるような。
舌を噛み切ってやろうなんて考えていたのに、いつの間にか巴月はそれができなくなって、秋埜のされるがままになっていた。
舌を絡め取られ、口内のすみずみまでを味わわれる。
乱暴に掴んでいたその手はいつの間にか、優しい手つきで巴月を慈しんでいた。
手首を掴んだその手はするりと指を絡めて、頭を掴んだその手は髪をゆっくりとかき混ぜるように頭を撫でて。
気付けば巴月は秋埜のキスを受け入れていた。
目を閉じ、そしてその唇から時折甘い声を漏らし。
――気持ちいい……
「……ハヅキ」
「……」
唇を離し、秋埜は穏やかな声で巴月の名を囁く。
じっとその赤い瞳で見つめられ、巴月は何も言葉が浮かんでこなかった。
ただ、呼ばれたその名が、彼の声が、頭の中で残響のように響いている。
「……俺のことしか考えられなくしてやるよ」
「あ、貴方と一緒にしないで……! 私は誰でもいいってわけじゃない……!」
「だ・か・ら! その考えを捨てろって言ってんだよ! そんなにその男がいいなんて言っているなら……」
「あっ、いや、やめて……!」
秋埜は巴月の手首をガッチリと押さえ込んで唇を重ねてきた。
巴月が逃げようと抵抗すると今度は頭を掴んでそれを許そうとしない。
唇を割って、舌を差し込んでくる。
「――っ」
また、あの感覚。
頭が真っ白になるような、痺れるような。
舌を噛み切ってやろうなんて考えていたのに、いつの間にか巴月はそれができなくなって、秋埜のされるがままになっていた。
舌を絡め取られ、口内のすみずみまでを味わわれる。
乱暴に掴んでいたその手はいつの間にか、優しい手つきで巴月を慈しんでいた。
手首を掴んだその手はするりと指を絡めて、頭を掴んだその手は髪をゆっくりとかき混ぜるように頭を撫でて。
気付けば巴月は秋埜のキスを受け入れていた。
目を閉じ、そしてその唇から時折甘い声を漏らし。
――気持ちいい……
「……ハヅキ」
「……」
唇を離し、秋埜は穏やかな声で巴月の名を囁く。
じっとその赤い瞳で見つめられ、巴月は何も言葉が浮かんでこなかった。
ただ、呼ばれたその名が、彼の声が、頭の中で残響のように響いている。
「……俺のことしか考えられなくしてやるよ」