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♥crack an APPLE♥
第2章 光の見えない籠の中で甘い唄を
「……ッ」
くら、と目眩がした。
その声に全身が震えた。
ぐい、と秋埜は巴月の耳元に唇を寄せる。
熱い吐息がかかって、どうにかなってしまいそうだった。
「……俺の名前を呼べ」
「……な、んで……」
「いいから従え。……巴月」
「ひ、……ぁ」
名前を呼ばれただけで頭が真っ白になる。
頬を紅潮させ、目を潤ませ、巴月は呼吸をするので精一杯だった。
心臓の鼓動が早くなる。
胸が苦しい。
「ほら……」、優しく囁く秋埜の声が堪らなく、堪らなく……
「あ、き……の」
「……もう一回。……巴月」
「……秋埜……」
かすれる声で、なんとか彼の名を。
そうすると秋埜は少しだけ体を起こし、もう一度巴月の瞳を見つめる。
優しく頬を撫で、指で唇をなぞり……そして怖いくらいに穏やかな笑みをその顔に浮かべた。
「そう……お前の目の前にいるのは、俺。お前が呼ぶことを許される名前も、俺の名前。……俺のことだけを考えろ」
「……あき、の……」
「……いいね。そうだ、堕ちて、堕ちて……怖くなったら俺の名前を呼ぶんだ。そうすれば俺も、お前の名前を呼んでやる。大丈夫さ、俺に全部委ねろ」
そういうと秋埜は巴月の首に舌を這わせた。
ああ、血を吸われる……そうわかったというのに、巴月はなぜか抵抗できなかった。
「あぁ……」
ちくり、と痛みを感じた。
そして同時に波打つような快楽が体を支配し始めた。
巴月は秋埜の頭を抱えて、仰け反った。
くら、と目眩がした。
その声に全身が震えた。
ぐい、と秋埜は巴月の耳元に唇を寄せる。
熱い吐息がかかって、どうにかなってしまいそうだった。
「……俺の名前を呼べ」
「……な、んで……」
「いいから従え。……巴月」
「ひ、……ぁ」
名前を呼ばれただけで頭が真っ白になる。
頬を紅潮させ、目を潤ませ、巴月は呼吸をするので精一杯だった。
心臓の鼓動が早くなる。
胸が苦しい。
「ほら……」、優しく囁く秋埜の声が堪らなく、堪らなく……
「あ、き……の」
「……もう一回。……巴月」
「……秋埜……」
かすれる声で、なんとか彼の名を。
そうすると秋埜は少しだけ体を起こし、もう一度巴月の瞳を見つめる。
優しく頬を撫で、指で唇をなぞり……そして怖いくらいに穏やかな笑みをその顔に浮かべた。
「そう……お前の目の前にいるのは、俺。お前が呼ぶことを許される名前も、俺の名前。……俺のことだけを考えろ」
「……あき、の……」
「……いいね。そうだ、堕ちて、堕ちて……怖くなったら俺の名前を呼ぶんだ。そうすれば俺も、お前の名前を呼んでやる。大丈夫さ、俺に全部委ねろ」
そういうと秋埜は巴月の首に舌を這わせた。
ああ、血を吸われる……そうわかったというのに、巴月はなぜか抵抗できなかった。
「あぁ……」
ちくり、と痛みを感じた。
そして同時に波打つような快楽が体を支配し始めた。
巴月は秋埜の頭を抱えて、仰け反った。