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♥crack an APPLE♥
第3章 優しさで愛する人を救うことなどできない
「水望……そんな顔すんじゃねぇ。諦めろ、こればかりは教えることはできないんだ」

「……僕が、未熟だからですか……? 先生……僕は、貴方の隣に立つことには値しない……そういうことですか……!?」

「ちげぇよ」



立ち上がり、僅か声を荒げた水望に炬は諭すように優しげな声をかける。

しかし水望は納得できないという風に炬を睨みつけた。

炬に憤ってるわけではない。

自分が師に認められていないのだと思い込んだことによる、絶望の眼差しであった。



悲しげに、じっと自分を見つめる水望に、炬は笑いかける。

あたりまえだが水望は怪訝な眼差しを炬に向けていた。

水望に炬の意図などわかるはずもない。

――炬がわからないようにしているのだから。



「俺はな、おまえのことを大切な弟子だと思っている。……だから教えねぇ」

「……? どういうことですか」

「おまえは優しい男だ。守りたい人……それは女か? おまえにそう想われている女はさぞ幸せだろうな。いいか、その女を守りたいなら……愛したいのなら。もうこれ以上の退魔術を知りたいだなんてことを口にするんじゃねぇ。その退魔術は……おまえの全てを狂わせることになるんだ」

「……!?」



水望は目を見開く。



――先生は、何を言っているんだ。



全てを狂わせる?

なぜ?

だって僕は、彼女を守りたい……そう思っているだけなのに。



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