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♥crack an APPLE♥
第4章 マイスイートハニー
「んっ……」
口の中に広がるのはほんのりとした苦味と甘酸っぱいベリーの香り。
何を飲まされるのだと身構えていた巴月は思いがけないそれの味にびっくりする。
「な、なにこれ……」
「美味しい?」
「う、うん……」
「それ……媚薬なんだ」
「……はっ!?」
飛び起きようとしたがそれは叶わず鎖がうるさく鳴るだけ。
瞳を震わせて許しを請う巴月を見て、秋埜はくす、と笑う。
どんなことをされるの、そんな恐怖が秋埜には手に取るように伝わっていたようだ。
秋埜がすうっと巴月の頬を撫でると、巴月はびくりと目を閉じて顔を背けようとする。
髪を梳いて、首筋を撫でて、焦らすように巴月をいじめてやる。
「……顔、赤いよ?」
「だ、って……び、媚薬なんて飲まされたから……!」
「ふ、ふふ……媚薬、ね」
笑いをこらえるように秋埜は口元を手で抑えた。
目を細めて笑うその仕草はまるで猫のようだ。
ただその猫は些かタチが悪く、可愛げなど欠片もない。
あるのはそう、赤い瞳に蠢く嗜虐心のみ。
「じゃ、そろそろ食事、はじめようぜ」
口の中に広がるのはほんのりとした苦味と甘酸っぱいベリーの香り。
何を飲まされるのだと身構えていた巴月は思いがけないそれの味にびっくりする。
「な、なにこれ……」
「美味しい?」
「う、うん……」
「それ……媚薬なんだ」
「……はっ!?」
飛び起きようとしたがそれは叶わず鎖がうるさく鳴るだけ。
瞳を震わせて許しを請う巴月を見て、秋埜はくす、と笑う。
どんなことをされるの、そんな恐怖が秋埜には手に取るように伝わっていたようだ。
秋埜がすうっと巴月の頬を撫でると、巴月はびくりと目を閉じて顔を背けようとする。
髪を梳いて、首筋を撫でて、焦らすように巴月をいじめてやる。
「……顔、赤いよ?」
「だ、って……び、媚薬なんて飲まされたから……!」
「ふ、ふふ……媚薬、ね」
笑いをこらえるように秋埜は口元を手で抑えた。
目を細めて笑うその仕草はまるで猫のようだ。
ただその猫は些かタチが悪く、可愛げなど欠片もない。
あるのはそう、赤い瞳に蠢く嗜虐心のみ。
「じゃ、そろそろ食事、はじめようぜ」