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♥crack an APPLE♥
第1章 Welcome to CRUSH!
巴月が水望の弟子になったのは約半年前。
魔物に襲われている巴月を助けてくれた彼に憧れて、半ば押しかける形で弟子入りしたのである。
そのときは勢いで弟子になったが、後から聞いたところによると彼は相当に有名なエクソシストらしい。
そんな彼がなぜ、巴月をいとも簡単に弟子として受け入れたのかは未だに謎だ。
「……巴月、おいで。休憩しよ」
「……は、はい」
エクソシストの勉強は難しい。
たくさんの本を読んで、覚えて、身につけて。
巴月は頭がいいほうではないから、毎日苦労ばかりしている。
それでも、楽しかった。
水望の傍にいるだけで、心がほわほわと陽だまりのなかにいるように暖かい。
(水望さん……やっぱり好きだなぁ……)
いい香りの紅茶の入ったカップをもって、巴月は水望に寄り添った。
水望はぴく、と小さく身動ぎしたがほかに特別な動きをすることはなかった。
代わりに優しく微笑んで、言う。
「美味しい?」
「……はい」
目を細めて笑う水望に、きゅん、と胸が甘い音をたてる。
ずっと傍にいたいから、気持ちを伝えるつもりはないけれど。
ただちょっぴり心に広がる苦味が少しだけ、もどかしかった。
魔物に襲われている巴月を助けてくれた彼に憧れて、半ば押しかける形で弟子入りしたのである。
そのときは勢いで弟子になったが、後から聞いたところによると彼は相当に有名なエクソシストらしい。
そんな彼がなぜ、巴月をいとも簡単に弟子として受け入れたのかは未だに謎だ。
「……巴月、おいで。休憩しよ」
「……は、はい」
エクソシストの勉強は難しい。
たくさんの本を読んで、覚えて、身につけて。
巴月は頭がいいほうではないから、毎日苦労ばかりしている。
それでも、楽しかった。
水望の傍にいるだけで、心がほわほわと陽だまりのなかにいるように暖かい。
(水望さん……やっぱり好きだなぁ……)
いい香りの紅茶の入ったカップをもって、巴月は水望に寄り添った。
水望はぴく、と小さく身動ぎしたがほかに特別な動きをすることはなかった。
代わりに優しく微笑んで、言う。
「美味しい?」
「……はい」
目を細めて笑う水望に、きゅん、と胸が甘い音をたてる。
ずっと傍にいたいから、気持ちを伝えるつもりはないけれど。
ただちょっぴり心に広がる苦味が少しだけ、もどかしかった。