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♥crack an APPLE♥
第6章 さあさあご覧になって
「はい、それではご覧にいれましょう! 今宵のメイン! 皆様、グラスをもってー!」
ぐ、と目隠しを掴まれる。
そして、それは一気にほどかれた。
「素敵な夜を。かんぱーい!」
バッと視界に一気に入り込む光。
巴月は眩しくて目を瞑ったが、今すぐにでも外の様子が知りたくて恐る恐る目を開く。
「……ひっ」
するとそこにひろがるのは。
ギラギラとした豪華絢爛な部屋。
眩い光を放つシャンデリア、真っ赤な絨毯に純白のクロスのテーブル達。
銀の皿に盛られたのは色とりどりの料理。
ライトを反射するワイングラス。
そしてなによりも巴月が心底恐怖を感じたのは、そこにいた人の姿。
華美なドレスやシックな礼服を見にまとった男女は、皆、顔の半分を覆う仮面を身につけていたのだ。