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9歳差のジレンマ
第3章 俺と間宮と晴菜と亮
その上のポストに昇格するのに九州が不利にならなければいいが・・・

俺たちの会社は海外資本の総合商社だ。
中央にいてナンボ。
中央にいてこそ、海外の話が回ってくる。
海外資本の商社で
日本勤務だけで終わるのは
出世の道が絶たれたことになる。

この年で九州。
このタイミングで九州に行って
平気なのか?

会社は間宮をどう扱いたいんだろう?

俺の感情を読んだかのように間宮が続けた。

「男女平等だといっても
男より早く女の私を昇格させるには抵抗があるらしいの。
そこで、九州よ。
ちょうど支店を出すのに
女性の新しい感覚を、と表面上はうまいことを言ってるわ」

なるほど

「この話を断ったらどうなるか聞いたか?」
「聞いたわ。主任の話はもちろんなし。
はっきりとはいわなかったけど
今後2年は昇格しないわね」

2年の昇格なしか
九州の主任か・・・

難しい選択だな

「悔しいわ」

いつの間にか間宮の手はビールから日本酒に変わっていた。

「私が男だったら、迷わず中央でトップで主任になれたのよ。
女だからって九州に行かなきゃ主任になれないなんて」

確かに。
それは俺も思った。
けど、それは女の間宮には言えなかった。




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