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わたしの彼は 甘くて強引
第9章 紳士な意地悪は如何ですか?

「――…三上さんも、案外…意地悪なところがあったんですね」

「俺がですか?」


それは心外だと言いたげに
翔は驚いて多恵を見た。



「……ん、まぁそうかもしれない。でも、優しいだけの男よりは好きでしょう?」


「…っ…ええ…//」


そういうところが、意地悪なのだけれど…


「あっ…!!いけない、私ったら…! まだ三上さんに御礼を言えておりませんでした」


多恵は話を元に戻した。

このままだと、彼の言葉にいちいち反応して

自分一人が勝手に舞い上がってしまう…



「クスッ…、そんな大層な事はしていませんから構いませんよ。それより、料理の途中だったのでは?」


エプロン姿の彼女にそう尋ねた翔は、クスリと意味ありげに笑っている。



ガチャ



その時玄関の扉が開いて

中から陽子が恐る恐る顔を出した。




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