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わたしの彼は 甘くて強引
第9章 紳士な意地悪は如何ですか?

オムライス+αで作ろうとしていたポテトサラダ
茹でたジャガイモは、取り立て屋の登場によってほったらかしにされてもう冷めてしまっていた。
ジャケットを脱ぎ、手を洗った翔はフォークでそれをつぶし始める。
「ママ、ご飯まだ?」
「もう少しだから…宿題しながら待ってなさい」
「は~い」
母の言葉に素直に返事をして、陽子はちゃぶ台上の宿題に取りかかる。
普段からこんなに素直な訳ではない……
きっと翔兄さんがいるからね。
「……」
こんなに楽しそうなあの子は久しぶりだわ
あの子にとっても
私にとっても
今のこの時間が、
とても幸せ…
「……三上さん」
「何ですか」
「…ありがとうございます」

