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わたしの彼は 甘くて強引
第10章 大切な人

「――…」

何か辛いことを思い出させただろうか


「匠さん…?…あ…ッ」


不意に、彼女の顔を匠の両手が挟み込み、覗き込むようにして唇を奪われた。






……・・・ チュッ




「……ッ」



「明日も休みだろう…?」



「はい」



「……今日はこのまま俺のアパートに来い」



「……はい」




じっと瞳を見つめられ

柚子は少しうっとりとした表情で答える




「今日はずっと…あなたと一緒にいる…」



「――…そうしてくれ」




……大丈夫。


悲しみを
怒りを
憎しみと恨みを

あなたが思い出してしまった時は

わたしがいつだって側にいる


わたしがあなたを変える…。


そう約束したから。



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