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わたしの彼は 甘くて強引
第4章 犬猿の仲

「俺とのフリースロー対決に負けた腹いせに、バスケットボールをぶん投げてきやがった」
「そ…うなんですか?先輩?」
こんなに穏やかな先輩が
よりによって匠さんに!?
「語弊を生む言い方はよせよ…それに、あの時勝負に負けた覚えはないさ」
「――…ッ」
ボール投げたことは否定しないのね…
いったいこの二人の間に何があったのだろう。
いや、それはそうと
「――…でも、意外と…仲が良いんですね、二人とも。バスケして遊ぶなんて」
…そんな光景
想像できないけれど
何故だか嬉しかった。
「いや、柚子。それは違う」
「…こんな友人は御免だよ」
ほぼ同時か――
二人は彼女の言葉をきっぱりと否定した。

